生きるとは魂の歓びをキャッチすること⑤

第5回「なんとなく元気が出ない」を栄養から考える

「病気というほどではないけれど、なんとなく元気が出ない」

そんな状態を経験したことはありませんか。

朝からなんとなく身体が重い。

やる気が出ない。

疲れが抜けない。

でも、病気というほどではない。

そんなとき、私たちはつい、

「気持ちの問題かな」

「私が怠けているのかな」

「もっと頑張らなきゃ」

と、自分の心や意志の問題にしてしまいがちです。

もちろん、疲れや不調にはさまざまな原因があります。

睡眠不足かもしれない。

ストレスがたまっているのかもしれない。

運動不足かもしれない。

病気が隠れていることもあります。

そして、その中の一つに、

食事が十分でないこともあります。

食べているけど身体は栄養失調という状態です。

だからこそ、元気が出ないときには、

「私はちゃんと食べているかな?」

と、一度、自分の食事を振り返ってみる。

そこから身体との対話が始まります。

身体は材料なしではつくれない

私たちの身体は、ずっと同じ状態のままではありません。

細胞や組織は日々つくり替えられています。

そのためには、

身体を動かすためのエネルギーだけではなく、

たんぱく質、ビタミン、ミネラルなど、

さまざまな栄養素が必要です。

身体をつくる材料がなければ、

身体は思うように働くことができません。

だから、

「何を食べれば元気になる?」

と、一つの食品を探すだけではなく、

毎日の食事全体を見ることが大切になります。

日本の「食事バランスガイド」でも、

主食・副菜・主菜・牛乳・乳製品・果物

という料理の組み合わせから、

食事全体のバランスを考える方法が示されています。

大切なのは、

「この食品さえ食べれば大丈夫」

ということではありません。

ごはんやパン、麺などの主食。

肉、魚、卵、大豆製品などの主菜。

野菜、きのこ、海藻などの副菜。

そして、乳製品や果物など。

いろいろな食材を組み合わせながら、

身体に必要なものを少しずつ届けていく。

それが、毎日の身体を支えていきます。

「ちゃんと食べている」の中身を見てみる

「私はちゃんと食べています」

そう思っていても、

朝はコーヒーだけ。

昼はパンだけ。

夜は疲れて簡単なものだけ。

そんな日が続いていることもあります。

食事の量が足りているかだけではなく、

いろいろな栄養素をとれているか

という視点で見てみることも大切です。

例えば、

「最近、主食ばかりになっていないかな?」

「野菜を食べる機会が減っていないかな?」

「たんぱく質をとれているかな?」

「食事そのものを楽しめているかな?」

そんなふうに、責めるのではなく確認してみる。

すると、

「もっと頑張って料理しなきゃ」

ではなく、

「明日は一品だけ増やしてみよう」

という、小さな選択ができるようになります。

身体を責めるのではなく、身体を助ける

疲れていると、

「私ってダメだな」

と思ってしまうことがあります。

やる気が出ない自分を責める。

動けない自分を責める。

ちゃんとできない自分を責める。

でも、

「ダメだから疲れている」

と考えるのではなく、

「身体が今、何を必要としているんだろう?」

と考えてみる。

眠りが必要なのかもしれない。

食事が必要なのかもしれない。

休息が必要なのかもしれない。

誰かに頼ることが必要なのかもしれない。

身体の声を聞いてみると、

自分を責めるために身体を見るのではなく、

自分を助けるために身体を見る

ことができるようになります。

元気がない日は、自分を大切にする日

「元気がない」という身体からのサインは、

必ずしも、

「もっと頑張って」

という意味ではありません。

もしかしたら、

「少し休もう」

「ちゃんと食べよう」

「自分を大切にしよう」

というサインなのかもしれません。

身体は、

私たちが生きていくために、

毎日働いてくれています。

私たちが寝ている間も、

一度も活動を止めたことはありません。

だからこそ、

身体の不調を敵にするのではなく、

身体から届いたメッセージとして受け取ってみる。

そして、

「今日の私には何が必要だろう?」

と、自分に聞いてあげる。

それは、特別な健康法ではありません。

ごはんを食べる。

眠る。

休む。

身体を動かす。

誰かに助けてもらう。

そんな当たり前のことを、

自分のために選び直していくこと。

健康づくりは、

身体を完璧にすることから始まるのではなく、

自分の身体を、

自分で大切にすることから始まります。

そして、身体を大切にすることは、

自分の人生を大切にすることにもつながっていくのです。